2021/7/17『テングダイの背鰭はかっこいい』
お疲れ様です.熊木です.

_人人人人人人人人人人_
> ブログが続かない <
 ̄Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y ̄

いやはや,全く,俗に言うなんたらボウズというやつですね.これは.
どうでもいいですがボウズと言えばアブラボウズErilepis zoniferが有名ですが私はソコボウズSpectrunculus grandisも好きなんです.水中映像で見ると,案外アシロ属ってシュッとしてるんですよね.非常にカッコウが良い.

実際問題,書きたいネタは沢山溜まってはいるのですが,如何せんどうにも溜まるだけでアウトプットに至らない.
撮りためたアニメを見るのが億劫な感覚に近いものを感じます.

さて,どうやら高知大学の御上はどうにも慎重主義らしく,7月15日現在もオンライン授業が続いております.
一つ言わせてください.

_人人人人人人人人人人_
> オンライン授業つまらん <
 ̄Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y ̄

どうやら私とオンライン授業は相性:△だったようです.とにかく面白くない.
アクティブラーニングとやらで,双方向での言葉の投げ合いが重要視されていたというのに,一気に一方的な授業が展開されていくのが当たり前になってしまったような.
そもそもシステムを教授陣も上手く使いこなせていないから同期型授業ではたいていトラブルが起きるし,最近の子たちはパソコンなんて使い慣れていないから,言わずもがな・・・.
そりゃ人間が電子の海に移っちゃったら話は別ですけども,今のところ人間はモノとして在しているんだから,と思う次第です.
あと,私は制服を着て学校に行くということで勉強するモード(?)に切り替わる人なので,どうにもメリハリが無くなって困るんですよね・・・図書館で声出して授業受ける訳にもいかないし.
他の大学では徐々に対面授業が増えているそうなのですが,今のところこちらでは切り替わる予兆は皆無です.


授業についてはそんな感じですが,学部生であれど,授業ばかりが大学ではありません.
自分から教授陣に近付いていけば良いのです.
というわけで,現在私は高知大学理工学部生物科学科は海洋生物学研究室(BSKU)・通称:魚研に参加させていただいております.
参加,というのも何か変ですが,所属ではないし・・・強いて言うなら入り浸らせていただいている,といったところでしょうか.
事の発端はちょうど新歓で知り合ったT君の提案から始まりました.
T君「魚研っていう魚で有名な研究室あるらしいから行ってみようぜ!!(意訳)」
私もたいがい,似たようなことを画策していましたが,先んじられるとは思ってもいなかったことを覚えています.まぁ,これは行幸と私とT君,それから同じく新歓で知り合ったT´君(二人とも頭文字がタ行なのでこうさせてもらいました)と一緒に研究室訪問を慣行.
申し訳程度のメールでのアポを済ませると(学部生ですが案外あっさりOKでした),まずは研究室の主宰である遠藤広光先生に挨拶することに.
すると開口一番,

教授「君どっかで会ったよね?」

私「・・・えっ??????」

完全に初めましてモードで挨拶した後のことで,頭が真っ白になりました.だって,ほら,一度会った方のことを忘れているなんてとても失礼じゃないですか.
時間にしてだいたいアロワナが小赤を捕食するくらい,思い出しました.
というのも遠藤先生,以前私が発表させていただいた高知大学(!)での第52回日本魚類学会の主催だったのです.そしていろいろと記憶がよみがえってきました,受付で一人やたらと派手なアロハシャツを着ていた人がいて,あれこれ対応していただいたこと,というかポスター発表にも来ていただいたということ.
思えば,遠藤先生は学会でも役員をやっているし,そりゃ高知大学だし,いて当然だよなぁと思えるのですが・・・当時はびっくりしたことを覚えています.
正直,あの時は高知大学に行くとは思っていませんでしたが・・・知ってもらっていたことは大きなアドバンテージ,沢山発表していて良かったと感じます.
その後先生に標本庫を案内してもらうことに,というのも魚研は分類学をやっている研究室なのです.
正直,私は今まで保全だのなんだのと生態学的なことばかりやってきたので,分類というと,学会誌でよく見る○○で採取された日本初記録○○○(新称)の報告といった感じで,つらつらと細かいデータが羅列されているもののイメージしかありませんでした.有効鱗数がどうとか,体高の何パーセントを占めるとか,そんな感じ.
で,分類で重要なのはずばり,標本な訳です.標本.生態畑にいるとあんまり意識したことはありませんが,標本こそが分類学の要なのです.
生き物に携わってきた子供はたいてい標本に憧れます(ですよね?).初めてそれらしきものを作ったのは小学校低学年,ちゃちい虫網で初めてコイを捕獲したことがきっかけです.どうしても逃がしたくない.しかし持って帰っても上手く飼育できなかった.死んでしまったコイの遺骸を見て,何を思ったのか小さな私は標本にしようと思い立ちます.今思えばヤバイ小学生ですね・・・.
とはいえ,ホルマリンなんぞ小学生が手に入るはすがありません.本当に,何を思ったのか,私は塩漬けにしようとしたのです.お前はミイラ職人か??バケツに水と大量の塩をぶち込み,板で蓋をしてベランダに置いておきました.

・・・・・・察しの良い読者様の想像通り,蛆虫パラダイスの開園です.凄まじい腐敗臭がベランダを包みました.涙目になりながらくさや汁と化したバケツの中身を川に捨てに行ったことを覚えています.
その後も,ホルマリンの代わりにアルコール,でもアルコールは高いから度数の高いお酒を,ということで両親に鬼殺しを買ってきてもらって,死んでしまった魚を瓶に詰めていたりしながら育った私ですが,こんなものは標本とは呼べない代物です.そう,私はやっと,魚研で学術標本の作製を学ぶことができました.

魚研では毎週水曜日に標本整理と称して標本の作製や管理なんかを総出で行っています.それに参加させていただくことになったのです.
標本にする魚達は自分達で採集してきたり,漁港の水揚げの選別を手伝ったりして入手します.海産魚に縁が無かった私にとって,図鑑でしか見たことの無い魚達を大量に見ることができるというのは,歓喜以外の何物でもありません.博物館や水族館では見ることしか,基本的には叶いませんが,触りながら実物を確認できると,やはり得られる情報量が桁違いです.
環世界センスが育つことが期待されます.

そんなこんなで,いきなり現れた学部生,それも1年生を魚研の方々は快く迎えてくれました.感謝感激雨あられとはこのことで,本当にありがたい限りです.
勿論所属ではないですが,今後研究室選択までの3年間ほど,この魚研で経験を積めるというのは,これはとてつもないアドバンテージです.無論そのまま魚研に行く可能性が高いですが.

私は運に恵まれました.オンライン授業はつまらないですが,それでもこうやって大学にて研究に関わることができて幸せに感じます.
今後とも,精進しましょう・・・むこう数年は知識のインプットに集約しそうですけどね.

さて,タイトル回収です.
私は鰭フェチとかいう常人からしたら意味の分からない性癖を持っているのですが(でも腕とか脚が好きな人と同義なのでは??),その琴線に触れたのがいつぞやの標本整理で作成したテングダイEvistias acutirostrisです.

いやもうめっちゃくちゃカッコいいですね!!??
勿論存在は前から知ってましたが,実物をこうして触るのは初めてでした.
特に,そう,背鰭が素晴らしいのです.

第1,2,3,棘は予想以上に頑丈で,鋭くなっています.
色もどんな進化を得たのか,やたらと派手で,本当に良い魚だと感じました.
次はテングダイに近縁なカワビシャHistiopterus typuも見てみたいですね.


さて,やたらと長文になってしまいました.
単発ネタがいくつかあるので,このウェブログではなく,新しくコラムみたいなページを立ち上げてみようかなと思ってます.
それでは,失礼致します.



2021/4/13『新天地にて,順応気味な時分での所感』
お疲れ様です.熊木です.
時間が経つのは早いもので,青物の足の速さに匹敵するものがありますね.前回の初回ウェブログからだいたい一か月弱経過してしまいました.
今までいろんな方のブログを見てきましたが,ちょくちょくみられる放置してました云々が出だしの記事.
もっと更新してよなんて思っていましたが,なるほど納得.確かにやろうやろうと思いながら数週間が経過してしまうこの感覚は逆らい難いように感じます.
さてさて,そんなこんなで大学生生活がスタートしてしまった訳でございまして,感じたことを雑多にズラズラと列挙していきたいと思います.

・衣食住について
人間が文化的な最低限度の生活をするのに必要なのが衣食住であることは明白だと思います.
ただ,正直今までの人生において衣食住の欠失を感じることは,少なくとも日本においてはあまり無いかと思います.
当たり前が失われて初めて気づくF0のありがたみ・・・いや別に失った訳じゃないのですが,維持管理を自分で行ってみると,大変なんだなぁとつくづく実感しました.

一つ目から触れていくと,まずは衣,服飾なのですが,これもなかなか大変な訳で,というのも大学生というのは制服が存在しないわけです.
制服っていうのは案外素晴らしいコスチュームだと思うんですよね.
(常識の範囲内で)何処に行っても違和感がないし,学生という身分証明にもなる.皆が同様の服であるから組織であれば一体感を得られる.などなど・・・.
私服が良い!って人もたまにいますし,私服の高校なんかもありますが,個人的には制服はすごく良いものだと思っています.
高校を思い出してもらえればわかりやすいと思うのですが,休日に友達と遊びに行ったりすると,いつもみなれた制服姿ではない,私服の相手に会えたりするわけです.
そうするとその制服と私服とのギャップが重要だったりするんですよね,地味目な子かと思ってたらお洒落な服だったり,めちゃくちゃイケメンの良い奴でも私服が残念だったり,とか.
つまり,私服っていうのは制服があるからこそ成立すると思うんです.ちょうど毎日休日,なんていうのが存在しえないように
結論としては,私服っていうのは絶対的なものではなく,相対的に見て初めて真価を発揮するってことです.
話を戻すと,毎日の私服を考えるのは実にめんどうくさい・・・!
まずレパートリーが絶対的に少ないわけですね,今までそんなこんとに労力をかけてこなかったので.3セットくらいのをひたすら着まわすような状態になっています.
お前はソシャゲのキャラの私服差分かよ,と・・・.
まぁ,そのうち気にしなくなってジャージで闊歩するようになるとは思いますが.

次に食.ただ,これは普通の一人暮らしに比べるとだいぶん前提が異なります.というのも私は寮なんですよね.
民間経営なので,某監獄ではないのですが・・・.日曜と祝日を除いて朝と夜にご飯がついてきます.しかも美味しい.
自炊はまぁ,できないことはないんでしょうけど,そんなことに労力費やすくらいなら勉強につぎ込もうって考えですね.
それでも,平日のお昼は生協があるから問題ないのですが,ご飯が無い日がね・・・一人で外食したりっていうのが慣れない訳です.
食事中も自然と黙食.なんだかつまんないですね?

最後に住ですが,これはさっき述べた通り寮です.決め手は水槽の設置が可能だったということ.
しかもベランダを開けたすぐ真横に水栓があります.水換えも容易で助かりました.
まぁこれが原因で入居当初に面白いことがおきたのですが,それはまた今度・・・.

・サークルについて
新歓(一応注釈すると新入生歓迎会の略)は野生生物研究会とかめイズムというサークルのものに参加しました.この話も長くなっちゃいそうだけど・・・少し触れてみます.
まず前者,通称野生研と呼ばれていました.新歓では釣りに連れて行っていただきました.

釣り場は岸から独立してる堤防だったのでこんな感じで渡し舟に,往復で千円くらいでした.
とりあえず胴突き仕掛けで釣り開始,すると早速この子が出てきました.まぁ普通種ですが,なんといっても受験明けの一年以上振りの海釣り!嬉しいに決まってますよね?

カサゴがたくさんいることが分かったので,この後はワームを使ってひたすら岸壁を歩きました.この日の私釣果はカサゴたくさんとベラ一匹で終わってしまいましたが,
全体での釣果はこんな感じ

魚種を列挙してみると,
・カサゴ
・ベラ(おそらくササノハベラのどちらか)
・タカノハダイ
・クエ
・エソ
・キス
・マダコ
・マアナゴ
といっても,ほとんどがカサゴでしたが.クエとアナゴは前日入りして夜釣りをしていらっしゃった先輩が夜のうちに釣りあげていたものです.左下の袋に入っているのがクエ.
まぁ種としてはまだまだ小さいですが,このサイズなら岸からでも釣れるんですねぇ・・・.

さて,お次はかめイズムさん.今回は足摺海洋館とウミガメが産卵に来る砂浜に行くことができました.挙げていてもキリがないので,いくつか取り上げてみようと思います.
足摺海洋館で一番驚いたのがこの展示

わかりますか?この少し緑がかっていて,高い透明度.そしてやたらと頑丈そうなフレームとそれが側面では真ん中に通っている.
そう,これガラスなんです.最初みたときなんか印象が違うなぁと思ったのですが,近くに寄ってみて驚きました.
大型水槽に強化ガラスを用いるっていうのは観賞魚業界の一部では行われていて,アクリルとは違って加工も難しく重いし運びにくいし割れたら大変だし値が跳ね上がるし
大変なところも多いですが,その代わりに別格の透明度と細かい傷がつきにくく,それから日光によるいクラックも無いというメリットがあります.
今回水族館で導入されているのは初めて見ました・・・.しかしながら,断面を見て再び驚き.

少しわかりにくいのですが,これおそらくアクリルの両側を強化ガラスでサンドしているみたいです.なるほど!と思わず言ってしまいました.こうすれば
これならアクリルのしなやかさとガラスの傷のつきにくさを両立できます.一体どこの会社が受注しているのでしょうか・・・アクリルとガラスをきれいに張り合わせる技術とか凄いですよね・・・?

砂浜では海が荒れていたこともあって色々な漂着物がありました.君はだあれ?

テングダイみたい!と思いましたが,おそらく欠損しているヒレを鑑みるとナンヨウツバメウオあたりでしょうか・・・?
調査期になると毎日砂浜に向かうことになるそう.強制ビーチコーミングできるからうれしかったりしますね.目指せ龍涎香?

と,まぁこんな感じで.
新天地は楽しいですね.新しいフィールド,新しい魚,新しい人たち,新しい文化と.
やはり未知との遭遇は,知識欲が強い人間にとっては,宿命づけられているというか,たまりませんね.
打ちたいことはまだまだありますが,今日はこのあたりで,まだまだ大学生活は始まったばかりです!
次の目標は・・・アカメ採取,かな?

P.S.
Twitterはじめました.初めての実名アカウントなのでちょっとドキドキしてます.
Keiya_Kumaki
内容はホームページの更新のお知らせや,研究活動がメインになると思います.是非フォローしてくださいね!
※現在Twitterは運用してません.ツイ廃だめ,絶対.

それでは,失礼いたします.





2021/3/15『ブログの設置』
初めましての方ははじめまして,既知の方はご迷惑をおかけしました.
熊木慧弥と申します.
阿部寛のホームページをリスペクトしていつぞやに作ったホームページですがこの度本格的に運営していくことになりました.
というわけで諸々の疑問に対して質問形式で答えていきましょう.

Q.『いやお前誰だよ』
A.熊木慧弥といいます,今年高校を卒業して高知大学理工学部に行くことになりました.
魚が好きで魚で食っていきたいです.食われてもみたいです.

Q.『ふーん,さては研究者志望だなオメー?』
A.そうです.必ず生物学の世界にブレイクスルーを起こしちゃいますよ.

Q.『専門分野は?』
A.専門にしたいなぁと思っているのは進化生物学で,特に魚類の学方面からアプローチをかけたいです.
とにかく勉強を頑張らなくては・・・.
用不要説はまだワンチャンあると思ってます.

Q.『何のためのホームページ?』
A.もともとは高校時代の研究活動の周知と名前をググられたとき対策で設置しました.
しかし果たして役に立ったのか・・・?
今後露出が増えていけば名前を調べられる機会がでてくるかもと思うので,その時に私がどんな人間かを知る一助になれば!
え?むしろ知られない方がいい?

Q.『更新頻度はどのくらいになりそう?』
A.ミドリフサアンコウよりは早いと思います.

Q.『タイトルのその・・・鯰荒?何?』
A.中国の故事成語をもじりました
ナマズとオイカワとカワムツが野山を侵略します

Q.『文章が読みにくい』
A.友人曰く,”気持ちの悪い文章”だそうです.ごめんなさい.

Q.『ホームページが雑すぎんか?』
A.初めてのhtmlなんで許してください・・・徐々に成長して立派になっていくと思います.成長速度は,たぶんダトニオくらいです.

Q.『色使いが原色ばっかで目に悪い,体に悪そう』
A.色覚センスが絶滅してて,とりあえず好きな色ばっか使ってたらこうなりました
発表資料も青色多用してたので・・・気を付けます.


さて,最後に高校でお世話になった方へ,ならびに各種関係者様につきましては,
このサイトにて私の安否確認をしていただければと思います.
まさか卒業時にあんだけ川海池で死ぬなと言われるとは思ってもみませんでしたので・・・.

めざせ魚強!?頑張りますので応援してください!
仮に応援してくれなくても魚は食べてください!
それでは失礼します.